“うまくいく”と
信じる気持ちで
そのままの自分を愛そう
海音
義足モデル
PERSONALITY
JUNO:
好きなこと、興味があることは?
海音様:
小さい頃からファッションに興味がありました。母のブランドのミニバッグを3つ持って歩いたり、バービー人形やドレスが好きで、タオルを腰に固定してトレーンのように引いてみたり。小学校低学年の頃にはレディ・ガガのメイクを真似したり、メイクも好きでした。
JUNO:
義肢装具士 臼井二美男さんとの出会いについてお聞かせいただけますか。
海音様:
義足は義肢装具士の臼井さん(パラリンピック日本代表選手のメカニックとして同行するなど、現代の名工に選ばれる)にいつもお願いしています。術後、状態が悪化してしまい、皮膚がただれてしまう様な時期がありました。医師に見てもらったのですが解決策がなく、最後の望みで臼井さんに相談したら「成長期が要因」とわかり、触って調整をしてもらうとすぐに痛みもなくなりました!解決法も見つかり、症状が回復したんです!
JUNO:
物心がついたときからキッズモデルをしていらっしゃった海音さん。
12歳で難病と闘われたそうですが、その後のモデル再デビューのきっかけは?
海音様:
義肢装具士の臼井さんが、写真家の越智貴雄さんに紹介してくださり、モデルのキャリアが再スタートしました。小さいころから夢だったモデルを一度は諦めたけど、カメラマンさんがきっかけで再開・実現できたんです。義足を最高にかっこいい姿で撮ろう!と言ってくれた言葉に、自分にしかないものを教えてもらった気がして大きな勇気をもらいました。
JUNO:
新しいことにチャレンジすることに、不安はなかったですか?
海音様:
1回チャレンジしてしまえば、大丈夫。手術後、義足を付けて歩けるようになったものの「周りからどう思われるか分からない」と心配でした。その時は義足であることは友人や親戚には秘密にしていて、ワイドパンツやロングスカートをはいて足を隠し、座った時にはブランケットをかけていました。友人に義足であることをカミングアウトするとき、手が震えながらも電話をかけたんです。ところが友人は「海音は海音やん」と受け入れてくれて。早く言えばよかった、と思いました!!一歩踏み出したら大丈夫だった!最初の一歩が大事なんだということを身をもって感じました!
amane's Episode
臼井二美男さん・越智貴雄さんとの出会い
19年秋、義肢装具士の臼井二美男さんから、パラスポーツ選手らを撮影する写真家の越智貴雄さんを紹介されたことが転機になったそうです。
越智さんから「切断ヴィーナスショー」の出演を打診され「やってみよう」と思えたそう。2020年8月のショーではブレザーの制服のほか、白いドレスをまとった姿も。
そして、この日のために臼井さんは「ゴールドは最終地点。これからも上を目指してほしい」という思いを込めて、シルバーの義足を用意してくださいました。 友人たちにはショーの前に義足だと電話で打ち明けたそうですが、 電話をかけるときには手が震えたと話してくださった海音さん。 そのあとのショーでは本当に堂々としたウォーキングで、海音さんの内側の芯ある美しさが表れているように思えます。
その後はミニスカートをはくなど装いの幅もぐっと広がってご自身らしいファッションを楽しまれている海音さん。
海外でも活躍するモデルを目指し、韓国語など語学の勉強に励まれています。
目標とするのは、元パラリンピック選手で、義足モデルとして活躍しているエイミー・マリンズさん。彼女が自分に誇りを持って、「ハンディは克服するものではなく、可能性を広げてくれるもの」と話している姿に感銘を受けたそう。
「エイミーさんが私に勇気を与えてくれたように、私も誰かを元気づけられる人でありたい」と話されています。
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たくさんの生地見本を実際に手にとりながら熱心に考えてくださいました。
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自分だけのウエディングドレスデザインにわくわくして頂いていることが伝わってきます。
First sketch
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アシンメトリーなショルダーデザインと、サイドウエストのボウを形づくるファブリックは、立体感は保ちながらも着心地がとても軽いのが特徴。
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お母様も毎回のお打ち合わせで、一緒に「海音さんらしさ」についてお話してくださいます。スカートのチュールには大きくスリット入れ、フィッシュテールのデザインではなくスリットから足をのぞかせるデザインに。
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ドレスのスカートの裾周りに乗せるレースの美しいスカラップ。一気にロマンティックなムードが高まります。
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工場サンプルの試着。デザインの微調整では、その場で生地をピン留めすることはもちろん、ハサミを入れることも..!パタンナーとデザイナーによって最終調整が進められていきます。ドレスは2WAYで右画像のようにミニでも着用できるデザイン。海音さんならではのスタイルが形になってきました。義足もドレスに合わせてレースでデコレーションすることに。
JUNO:
どんな結婚式がしてみたいですか?
海音様:
友達や家族、お世話になった人、病院の先生、いっぱいゲストを呼びたいです。心から着たいドレスを着て、自分らしいヘアメイクをしたいな。みんなと同じでなくても。
JUNO:
いつも自分らしいファッションを楽しまれている海音さん。ミニスカートやワンピースがとってもお似合いですよね。ウエディングのドレスのイメージは?
海音様:
色は白!ピンクや赤や黒も好きで、惹かれるけど・・・カラードレスは他のシーンでも着ることができるけど白のウェディングドレスは特別だから。フィッシュテールみたいに、後ろは長くて前は足があえて見えるものがいいかな。ティアードや、レースやチュール、ウエストから思いっきり広がるドームラインも可愛い!もともと小さいころからプリンセスが大好きだったので。
JUNO:
海音さんにとって自分らしさとは?
海音様:
人と比べないこと。義足を隠しているときには、人と違うことを知られるのがこわかったですが、自分にしかないものがあることをポジティブに感じることができてからは、今の自分のそのままを誇らしく、好きになれました。
これまでの打ち合わせを経て、
ついにドレスの完成です。